「妖怪ウォッチ4」はクソゲーなのか?率直な評価

Nintendo switch

妖怪ウォッチといえば、過去に子供向けコンテンツの天下を獲ったゲームです。でも、最新作の『妖怪ウォッチ4』は、正直そこまで売れていません。

では妖怪ウォッチ4は、つまらないのか? …いえいえ、そんなことはありません! 初代、2とプレイしてきた私が、率直な感想を述べていきたいと思います。

妖怪ウォッチ4はわりと神ゲー

神ゲーに喜ぶ人

まず最初に申し上げておきたいです。妖怪ウォッチ4は、おもしろいゲームです!これはもう、本当に間違いありません。

自分も妖怪ウォッチ4が発表されたときは、バトルシステムが難しそう・3Dマップになっていて、昔と別ゲー感が強そう・ケータの娘たちに興味がない。などの理由から、購入を躊躇していました。それでプレイするのが今さらになってしまったわけですが……発売日にフルプライスで買っても後悔しない出来映えだと評価させていただいています。

近年の大ヒットRPGであるドラクエ11やペルソナ5と比べても、遜色ない楽しさでした。ストーリーもグラフィックもいいし、丁寧に作られている。いわゆるクソゲーではありません。決して。

では、なぜ売れていないのか

妖怪ウォッチ4はおもしろいゲームですが、売れていないのは確かです。これには残念ながらちゃんとした理由があると、いち妖怪ウォッチ好きの自分は考察しております。

消費者の求める妖怪ウォッチと、レベル5の提供する妖怪ウォッチにズレがある

消費者とのギャップ

これです、これ。本当にこれ。「妖怪ウォッチ4」は、現役の小学生と、かつて妖怪ウォッチをプレイしていて成長した世代の、両方を狙おうとして、結果どっちにも訴求しきれない中途半端な内容になっていると思います。

かつてどこかのネット記事を拝読したとき、コロコロコミックの編集長さんが、「子供向けコンテンツは、卒業するユーザーを追いかけてはいけない」というようなことをおっしゃっていました。このタブーをやってしまったのが、妖怪ウォッチ4だと感じてなりません。

その結果、本来の妖怪ウォッチのよさが一部失われ、「おもしろいんだけど、ターゲットがよくわからない=小学生にも中高生にもウケづらく、売れない」という惜しい結果になってしまったのではないでしょうか。

「イナイレ」や「レイトン」も同じ

「ユーザーの求める内容とのズレ」は、妖怪ウォッチに限った話ではありません。レベル5のかつての人気コンテンツ「イナズマイレブン」や「レイトン教授」にも言えることです。

ユーザーは妖怪ウォッチに何を求めているか

ゲームをする手

私が思う「2までの妖怪ウォッチにあった魅力」は、以下の通りです。

  • 親しみが持てる可愛いキャラクター
  • 漫才調のコミカルでゆるい雰囲気
  • 妖怪と人間のあったかい絆
  • リアルな街を子供の目線で探索する楽しさ(自宅から行ける範囲の冒険で感じられる非日常感)
  • ノスタルジー

などなど。総括するならば、「小学生に寄り添ったリアルで優しい世界観。大人がプレイすると子供の頃に戻れるゲーム」でしょうか。昔ディズニーのビデオでえらい人が、「子供がちょっとだけ大人になれて、大人は子供の頃に戻れる内容=いいコンテンツ!」みたいなことを言っていました(またしてもうろおぼえで、すみません)

人によって多少意見は違えど、楽しくてあったかい世界観を妖怪ウォッチに求めているのは、同じだと思うのです。

「妖怪ウォッチ4は、変わってしまった」は誤解

実のところ妖怪ウォッチ4は、従来の「妖怪ウォッチのよさ」を多く引き継いでいます。

でも「4」発売以前に、アニメのテイストがガラリと変わってしまった事件がありました。「妖怪ウォッチ、変わっちゃったなぁ…ジバニャンとケータのほのぼのした世界観はどうしたんだよ…(4もたぶん、こんな感じだろうな…)」と誤解されたせいで、売上げが芳しくないのでしょう。

コンテンツとしての人気が落ちた経緯

『妖怪ウォッチ3』の失敗

がっかりする男性

一時期はあのポケモンすら凌駕しそうな勢いだった、妖怪ウォッチの人気。「おや…?」と陰りが見え始めたのは、『妖怪ウォッチ3』らしいです。自分はプレイしていないので「らしい」としか言えませんが、舞台が日本からいきなりUSAに変わり、新女主人公のイナホと、従来の男主人公ケータを交代で操作するシステムになったとか。

でもこれが、あんまりウケなかったそうです。確かに小学生からすると、異性の主人公を交代で操作するシステムというのは感情移入しづらいですし、妖怪のゲームなのに舞台がアメリカというのも超展開感がありますね。このイナホという女の子が好きになれないという意見も多かったそうです。

アニメ新章『シャドウサイド』の失敗

芝生の上のテレビ

でも、『3』の不評は序章にすぎませんでした。本当の失敗という原子爆弾が投下されたのは、アニメが『シャドウサイド』という新章に突入したことです。

この『シャドウサイド』では、主人公のケータをはじめとしたメインキャラクターが一新されました。いわゆる世代交代です。この世代交代というのは、子供向けコンテンツならよくあることなのですが…妖怪ウォッチの場合は、塩味が効きすぎていました。

ジバニャンやコマさんといった可愛い妖怪たちが、「シャドウサイド」という恐ろしい姿に変貌してしまったのです。というか、性格もめちゃくちゃ変わっていて、もはや同一人物ではない。これはかなりショッキングな出来事で、妖怪ウォッチ界に激震が走りました。

また、新主人公たちはユーザーの成長を意識したのか中学生で、対象年齢がやや上がっています。でも妖怪ウォッチは子供向けというイメージが定着していますし、あの画風ですから、「子供っぽさ」から脱却したい盛りの中学生にアピールしても、振り向いてもらうのは難しい。

結果的に従来のファンが離れ、現役の小学生にもウケず、卒業した層も帰ってこないという、最悪の結果を招きました。

そうです、妖怪ウォッチはいったんシャドウサイドで「別物」になってしまったのです。日本全国にあった公式店舗「ヨロズマート」は、この件ですべて閉店してしまいました。

映画の内容もショッキング

movie

シャドウサイドお披露目時に公開された『鬼王の復活』や、その後に公開された『Foreverfriend’s』という映画では、暴力シーンがあったり、主人公が自殺を図ったりと、従来の妖怪ウォッチでは考えられなかった刺激の強い要素が増えました。

でもやっぱり、こういうのも…妖怪ウォッチユーザーが求める内容ではないわけです。妖怪ウォッチはあくまで小学生向けコンテンツとしてやってきたわけですから。子供と保護者が期待する「安心感」に応えていくことは重要だと思います。映画のクチコミサイトでも、保護者の方から批判の声がありました。

妖怪ウォッチ4は、「シャドウサイド」の失敗を活かしたゲーム

switch

この失敗と言わざるをえない状況を、レベル5側も重々理解しているようです。その証拠か、アニメでは「シャドウサイド」が終わり、ケータやジバニャンのおなじみの世界観に戻りました。

また「妖怪ウォッチ4」も、シャドウサイドの怖い妖怪や、シリアスな要素を強く押し出していくのではなく、できるだけケータ目線で、従来の妖怪ウォッチらしい世界観で進めようという配慮が感じられます。これは完全に個人的な考えですが、シャドウサイドが不評だったから急遽内容を調整し、ケータとフミちゃんを後付けで追加したのでは…?

とはいえ、「やべえ!シャドウサイドが不評だったから、『4』もイチから開発し直そう!」というわけにはいきません。妖怪ウォッチ4には「後戻りできなかった部分」が多々見受けられます。

  • 従来より難易度が上がっている。ストーリーもちょっと大人っぽい
  • シャドウサイドの中学生キャラたちがストーリーの中心

でも主題歌は「ゲラゲラポーのうた」。小学生向け要素と中学生向け要素のごちゃまぜ感ゆえに、マーケティング的に失敗し、売り上げが思わしくないのだと感じます。

妖怪ウォッチ4のいいところ・悪いところ

では、妖怪ウォッチ4の具体的な「いいところ・悪いところ」を評価していきます。

いいところ

いいところと悪いところ

ストーリーが良い

妖怪ウォッチ4のストーリーは過去作で一番凝っています。感動して泣いてしまいました(神奈川県27歳女性)。

戦闘が楽しい

GAME

最初は「今までと違うし、どうかなー…?」と思っていた戦闘ですが、やってみると楽しかった。キャラごとにサポートが得意だったり回復が得意だったり、性能が違うので、プレイしていて飽きません。

※ボス戦で赤い範囲攻撃を避けるのは、かなりFF14っぽい。妖怪ウォッチは過去にFF14とコラボしてたし、絶対に影響を受けたんだろうなと思います。

魅力的な妖怪が増えた

かっこいい妖怪が全体的に増えました。個人的には座敷童子が好き。

アニメのようなグラフィック

映像がとてもキレイです。キャラの表情や動きにも違和感がなく、世界に入り込めます。リアルで丁寧に作り込まれた街並みも健在です。

ナビワンシステムが神。方向音痴の救世主

今作は目的地まで先導してくれる「ナビワン」というわんこがいます。これが神! 3Dゲームってマップ移動がまずストレスなので、妖怪ウォッチ4ではナビワンにかなり助けられました。

悪いところ

クソゲー

めちゃくちゃフリーズする

戦闘前にめちゃくちゃフリーズします。1分以上画面が停止してしまうこともたくさんありました。仕方なく電源を切ってやりなおしたことも2回くらいあったと思います。でもこまめにオートセーブされるので、データが大幅に飛んでしまう可能性は低いです。

戦闘・ストーリーが、小学生には難しいかも

今回は操作できる人間キャラが6人いて、それぞれ使える技が違います。また妖怪もすべて操作できるという凝りっぷり。でも、最初にチュートリアルがほとんどないので、やりながら覚えていくしかない。小学校低学年には難しいだろうなー…と思いました。大人の私でも最初は難しかった。

ストーリーも、小学生にはちょっと大人向けかな…? と思わなくもなかったです。

操作キャラがコロコロ変わるため感情移入しづらい

妖怪ウォッチ使い6人全員が主人公なので、ストーリーに応じて操作キャラがコロコロ変わります。※MOTHER3みたいな感じ。誰目線でストーリーを進めればいいかわからず、感情移入しづらかったです。

フミちゃんが空気。アキノリも…?

女の子

フミちゃんはほぼストーリーに絡んでこないです。過去作をフミちゃん主人公でやってきた身としては寂しい。ケータかフミちゃんか、どっちか片方を選べるシステムでもよかったんじゃないかなと思いました。アキノリもストーリー上、重要なポジションではないので、脇役でよかったかもしれない。

シャドウサイドの妖怪がキャラ変している

先述した通り、〇年後のジバニャンやコマさんが別人です。かなしい。ただ彼らはストーリーにあまり絡んでこないので、思ったほど気にならなかった。

魂カツシステム。妖怪との絆は?

従来の妖怪ウォッチは「妖怪と友達になると、困ったときに助けにきてくれる」という世界観でした。でも今作では、「妖怪は友達!」みたいな描写があんまりない。戦闘中に妖怪の「魂(こん)」を集めると、「魂カツ」アプリでマッチングして仲間にできちゃう。

なんか…その…「ちがう!!!!」感がありました。

アイテム収集や買い物の楽しさが薄れた

food

過去作の食べ物アイテムは、妖怪と友達になるときにプレゼントできました。妖怪ごとに好みが違うので、回復量が低いアイテムでも、あれこれ集めるのが楽しかったわけです。

でも「4」では、魂カツで仲間にするので、食べ物の用途は回復のみです。道端でアイテムを拾ったり、いろいろなお店であれこれ買い物する楽しさが薄れたなと思います。

3Dマップ

地図を見る

今までの妖怪ウォッチは画面を見下ろすような操作感だったので、街を歩いているだけで「あそこに宝箱がある!」「あそこはウォッチランクが上がったら行けそう」みたいな発見がたくさんありましたよね。

でも今作は3Dマップなので、そういうことに気づきにくい。気づいたとしてもゲーム音痴からすると行くのが大変で、探索のモチベが下がってしまうと思いました。

妖怪ウォッチ4は「ユーザーの求めていた完璧な内容」ではないが、かなりおもしろい

ゲームをする人

妖怪ウォッチ4はストーリー・システム・グラフィック・雰囲気、どれを取っても満足度の高いゲームです。でもめちゃくちゃフリーズしますし、従来のよさが一部失われた感は否めません。

とはいえ、「シャドウサイドでガッカリして離れた。妖怪ウォッチはオワコン」とプレイしないのは、もったいないです。シャドウサイドでマーケティング的に大失敗し、発売前から「どうせ…」と決めつけられてしまっていた妖怪ウォッチ4ですが、蓋を開けてみたらわりと神ゲーでした。みなさんにもぜひプレイしてほしいです!

初めて初代妖怪ウォッチをプレイしたときは、感銘を受けました。感動しました。そりゃ流行るわけだと。ポケモン世代だからって、「妖怪ウォッチはポケモンのパクリwwww」と内心バカにしていてすみませんでした、と。妖怪ウォッチ4も、時間を忘れてプレイしてしまうほど楽しかったです。レベル5さん、「妖怪ウォッチ5」も期待しています!まさかもう出ないなんて、そんなことはないですよね…?